


道後温泉から路面電車に乗るのだが、ここで「坊ちゃん列車」に乗ってみる。
日に数本走っている。
漱石が松山に赴任してきたころ走っていた電車である。

運賃は300円。
ちなみに路面電車は一律150円。
ということは倍値段。
がである。
この列車には定員があって大して乗れない。
それに列車の運転手とガイド兼車掌が乗っている。
どうみても利益が出るとは思えない。
強いていえば赤字路線である。
観光サービス、観光宣伝として走らせているようである。
ルートは道後温泉から松山市駅まで。
途中、「坂の上の雲ミュージアム」ならびに松山城までのケーブルカー駅への大街道駅一ケ所のみしか止まらない。

松山市駅の前は高島屋デパート。
地下、すなわちデパチカで昼食にする食品を見つくろう。
たこ焼き、そしてジャコテン。
「じゃこてん」というのは地元の魚で作ったさつま揚げのこと。

ちょっと調べたいことがあって交番を探してみる。
高島屋の後ろの道にあった。
交番が置かれているにしては人通りの少ないところ。
この交番の名前がなんと「警察交番」。
何かいかめしというか、怖いというか、少々身を引いてしまいそうな交番。
というより、日本語の成り立ちとしておかしいのではないだろうか。
交番というのは警察が運営するものであって、それ以外にはあってはならないはずだが。
ただ「モーレツあ太郎」には日本で唯一の私設交番と民間のおまわりさんが出てくるが。
正式名称は「松山東警察署市駅前交番」という。
恐る恐る入ってみる。
感謝、感謝、なのだが。
話が止まらない。
「松山は小さな街でね」
から始まって、「松山城には6本の道があるから歩いて登れます」よと。

そして延々と続く松山談義。
松山は道後温泉と「坊ちゃん」の2大目玉がある。
しかし、NHKが大河ドラマに司馬遼太郎の「坂の上の雲」をやってから、様子ががらりと変わってしまった。

正岡子規が一気に点数を上げてきた。
それまで、子規なんて地元でもマイナーだったのだが、一躍観光の目玉に躍り出てきたのですよ。
そこで私も子規の俳句をとりあえず一生懸命覚えました。
「私の好きな子規の句は-----」

いえいえ、あなたの好みなど聞いていないので。
このままいると、おまわりさんの講義に付き合わされそうなので、早々に退散することにしたのだが。
なんとか交番から逃亡できたが、延々20分もおまわりさんに捕まっていたことになる。
調書もとられずに。
そのとき、
「お持ちなさい」
といってくれたのが、下の4枚の絵葉書。


●道後温泉本館

●松山城

松山の交番は「観光案内所」も兼ねています。
そして手持ち無沙汰なおまわりさんは観光客を捕まえて一席ぶちます。
ヒマならお勧めで面白いです。
観光に忙しいときは要注意です。
ちなみに松山の消防署も「観光案内所」を兼ねています。
こんな感じ。

【 うすっぺらな遺伝子 】
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