2013年7月1日月曜日

あいかわらずのペリカンと初撮り「TZ35」

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あいかわらずのペリカン(1)


あいかわらずのペリカン(2)


 これまで使っていたのは「Lumix TZ10」である。
 12倍ズームで300mmである。
 コンパクトデジタルカメラが300mmほどの望遠がきくとういう夢の様なスペックで発売されると聞いたとき、スグに購入することに決めた。
 そのときのメーカーはフジともう一つあった。
 フジにした。
 というのはその前に使っていたコンパクトデジカメが5倍ズームのフジで、同じ会社なら機能操作が同じだろうと思ったからだ。
 年をくうと何事にもモノの取り扱いに苦慮する。
 まるで新しいカメラで一からやり直しに覚えこまねばならないというのは、えらい負担となり、最後は投げ出し「ヤメタ、またアトで」ということにもなりかねない。
 それに、なんでもそうだが取扱説明書というのは非常にわかりにくい。
 これを作っているヤツは「バカか!」」と思うほどに出来が悪い。
 というのは充分その機能を理解した技術屋さんが作るためだろうと思う。
 「こんなことは分かっていて当然」とか「これは前に説明しただだろう」といった調子で書いてある。
 よって、いくら解説書をよんでもさっぱり理解できないことが多い。

 昨日などは、エプソンのプリンターだが延々3時間も格闘してしまった。
 これ数年前に買ったものだが、インクカートリッジの交換部分が何回やってもわからない。
 どうしたらカートリッジボックスを交換位置に移動させるのか、どこにも書いていない。
 すべてがソフトでコントロールされているため、わからないとなると徹底的に分からないことになる。
 アッチのボタン、コッチのボタンを押して、結果として偶然動いて何とか交換したのだが、どうやってここにたどり着いたかまるで記憶にない。
 ということは次に交換するときもまた悪戦苦闘することになる。
 そうやってやってこの数年やってきている。

 なを、ある調査によると、プリンターのインクはグラム当たりで「シャネル5番」よりも高いそうである。
 よって、プリンターはもっぱらスキャンで使っている。
 せいぜい、ダイアリーの月末打ち出し程度でしか使わないようにしている。
 コピーなどに使ったら、どれほどになるかわからないので、どうしても必要なとき以外はスキャンして、パソコンのメモリーに入れ、必要ならUSBに保存して終わりにしている。
 出来る限り紙は使わないようにしている。
 それはペーパレスを心がけているからではない。
 ただ、インクが高いだけという理由である。
 だから、インクがなくなってさて交換しようとするとインクボックスの移動の仕方がわからず、押してもだめなら引いてみな式でやっている。
 ひどいものである。

 話を戻すとそんなわけで、フジ「F-70」を買うことにしたのだが。
 ご存知かと思うがデジカメは郵送できない。
 中に入っているリチュウム電池がひっかかるのである。
 リチュウム電池は古くなると自然発火しやすくなるようである。
 カメラだけ送ってもらっても、肝心の動力源がないとデジカメは動かない。
 カメラ屋で買えばいいだろうというかもしれないが、見合うバッテリーなど置いていないのがこちらのカメラ屋。
 昔のフィルム式はメカだったから電池はいらないが、昨今はなんでもバッテリーである。
 そんなことで、手に入ったのはこちらに来る人に買ってきてもらったその時、ということになり発売と同時に手に入れたわけではない。
 でもこれ270mmの望遠で、すごいすごいとルンルン気分で使っていたのだが、不幸なことにある日突然壊れた。
 別にぶつけたり、落としたりしたわけではまるでない。
 撮影していて突然壊れたのだ。
 カメラというのは精密機器の最たるもの。
 かつ取り扱いの激しいもので、それでも壊れないようにできている。
 よって過去にカメラが壊れるなんて事件に遭遇したことはない。
 だが新品で数カ月もたたないうちに自然に壊れてしまったのだ。
 「こんなことがあるのです」
 といいたいほどのこと。
 もちろん保証期間内なので電池を抜いて送り返して修理を依頼した。
 約1カ月後に修理完了で戻ってきた。
 そしてまた使い始めたのだが?
 またおかしくなった。
 マレにズームレバーを押してもズーム筒が動作しないという不具合が出てきたのである。
 3回4回繰り返して、やっと動き始める。
 いくらやってもダメなときは一度電源をきり、再投入することになる。
 人物ならこれでも間に合うが、鳥などはズームが動いてくれるまで待っていてはくれない。
 また修理に出すかと考えたが、めんどうなのでやめてしまった。
 送料もばかにならない。
 修理を終えて戻ってきたらまた別の箇所に不具合が出るということも考えられる。
 そこで決定的瞬間なるものはこのカメラではダメ、ということで使うことにした。
 
 カメラの醍醐味はやっぱり「決定的瞬間」だろう。
 決定的瞬間は逃したくない。
 とすると、それを満たすカメラがどうしても欲しい、ということになる。
 このころには300mmクラスのコンデジは様々なメーカーから出ていた。
 フジの失敗もありソフトに弱いだろうということからカメラメーカーのはやめて電気メーカーのものを買うことにした。
 リストに載せたのはパナソニックとカシオである。
 カシオは壊れないことで信用がある。
 しかし、購入したのはパナソニックの「TZ10」である。
 パナソニックなら信用度抜群という判断である。
 これは満足した。

 画素数は2割ほどアップしており、特に動画は横で2倍、縦で1.5倍となり、結果として「HD light」というものになっていた。
 これ単純にいうと、テレビでいうところの「ハイビジョンもどき」である。
 ハイビジョンほどではないが、それに近いといったところ。
 よって、画像がいっぺんにキレイになった。
 これを手にした瞬間からもうフジは使えなくなった。
 動画などはまるで画面が違う。
 僅かな月の差で、デジカメの進歩は恐ろしいくらいである。
 欠点というとやはり、各種機能を設定するのにオペレーションがわかりにくいことである。
 どうマニュアルを読んでも肝心の機能設定の画面に行き着くことができないという不便さである。
 フジは初期版に近いため機能が単純で少ないく、これのほうがわかりやすく、覚えやすいという良さはある。
 若者ではないので物覚えが悪く、どうも複雑な機能は苦手である。
 もう一つは少々重たいこと。
 説明書によればFujiはバッテリーとメモリーを含んで200gほど。
 一方、TZ10は220gで一割ほど重たい。
 逆にずっしりとしていて手ブレがないというメリットはある。
 重さの差は20gほどだから比較するとそうなるが、取り立てて気にするものではない。
 TZ10にはGPSがついているが、一度として使ったことはない。
 旅行にでも出ない限り使わないのではないだろうか。
 道後温泉にいった時も使わなかった。
 使い方も覚えないことにした。
 覚えてもすぐに忘れてしまうだろうから、意味がない。

 さて、TZ10は使いまくった。
 どこへいくにも持ち歩いた。
 十分元はとったというくらいに使いこんだ。
 このカメラは期待に応えてくれた。

 


●Lumix TZ10(300mm望遠時)


だいたい、どこまでデジタルカメラというのは進歩するのだろう。
 あれよというまに、TZ10のスパーバージョンアップ版が出たのである。
 「Lumix TZ30」である。
 何と望遠が480mmも効くのである。
 コンパクトデジカメでほぼ500mmなんて信じられないくらいである。
 学生の頃、一眼レフに500mmズームをつけていた。
 ばか長い筒であった。
 オモタカッタ。
 よってほとんど使わなかった。
 その500mmが昔あったハーフサイズカメラのボデイに折りたたんで収まってしまうのである。
 恐ろしい世界である。
 欲しい、絶対に欲しい。
 今度、日本にいったら間違いなく買うぞ、と心に決めたほどである。
 ちなみに、これ以上の望遠はいらない。
 もしそれが必要なら、コンデジではなく一眼レフにすべきだろう。
 でも、一眼レフは欲しいとは思わない。
 腰にブル下げておくというわけにはいかないからだ。
 持ち運びに都合がよく、カメラとしてではなく、メモリとして手帳代わりに使うという機能がメインだからである。

 そして5月末頃に、日本へいったのである。
 東京に着いた翌日に意気揚々と
 「カメラを買うんだ」
と新宿のビックカメラにいった。
 何しろカメラを買うなんて若い頃をのぞいてないのである。
 デジカメになって4ツ買っているが、お金は出すがどれも持ってきてもらったものばかり。
 カメラフロアーのパナソニックコーナーへ行って、曰く、
 「TZ30をください」
 返事がある。
 「ありません」
 「‥‥‥」
 聞き間違えか?
 もし、在庫がないなら注文してくれよ、後日とりにくるから。
 いや、そうではなかった。
 ないのである、TZ30は!
 販売していないのである。
 エエエ----

 TZ30は「TZ35」と「TZ40」にバージョンアップしており、TZ30の販売は停止されているという。
 そんなことどこにも書いていなかったぞ。
 来る前にインターネットで調べたのだが。
 「TZ35」と「TZ40」の情報も掴んでいなかった。
 説明を受ける。
 どちらも480mm望遠であり、使われているレンズは同じもの。
 大きな違いというと、TZ40はGPS搭載で、TZ35には載っていない。
 わかったのはそれだけ。
 気が動転していたといより、知識がなかったのでほかの説明はわからず、金額で決めることにした。
 予算はTZ30を目安にしていたので、それに合うのがTZ35を購入した。
 TZ40はTZ30より1万円高であった。
 しかしながら、日本では本格的使うことはなかった。
 帰ってきて、初撮りものどきとなるのが上のペリカンとなるというわけである。 
 
 


●Lumix TZ35(スイッチon時)



●Lumix TZ35(480mm望遠時)

 さて、使ってみた感想である。
 なにしろキメが細かい。
 よって画像がじつにシャープ。
 これだけ綺麗に画像が出るとなると、もう手放せなくなる。

 TZ10と比較すると画素数は
TZ10 1,210万画素
TZ35 1,610万画素
TZ40 1,810万画素
 TZ35はTZ10の3割アップの画素数で、TZ40は5割アップになる。 

 また動画は
TZ10 HD light 1280*720/60p
TZ35 full HD 1920x1080/60i
TZ40 full HD 1920x1080/60p
 やっぱりTZ40のほうがさらにキレイなようである。
 「60p」と「60i」の説明は下記で。
 「full HD」とはフルハイビジョンと解釈していい。
 TZ10は「もどきハイビジョン」であったが、TZ35は正真正銘のハイビジョンということであるう。

 重量はバッテリー・メモリーを搭載してこうなる
TZ10 約220g
TZ35 約195g
TZ35は相当軽くできている。

 ところで、TZ35には取扱説明書bookがついていない。
 CDで提供されてきており、パソコンがないと見れない。
 インターネットでアクセスできるからそれでもいいのかもしれませんが。
 そのせいか、TZ10と比べると機能メニューが実に画像でわかりやすくできている。
 説明書片手にやってもわからないのがTZ10だが、TZ35ではモニターを追いかけていくだけですぐに目的の機能設定の項に行き着くことができるようになっている。
 これは実によくできている。

 さてこれから、TZ35を楽しんでいきましょう。

 

 ちなみに、TZ35とTZ10のズームをいっぱいに伸ばすとこうなる。
 これが480mmと300mmの違いになる。

  下は5年の保証。


 





【 うすっぺらな遺伝子 


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