2014年11月9日日曜日

陶芸展へ行く:コヒーカップと般若心経、そしてネコちゃんカップ

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 陶芸展へ行き、コヒー茶碗を買った。




 おもしろそうなコーヒーカップがあったので手が出た。
 「般若心経 観自在菩薩」である。
 奈良の古寺めぐりでもすれば売っていそうなシロモノ。
 それがここでみられるとは。
 買ってしまった。
 20ドルだっった。
 製作者はおそらく想像だが男性で年配者だろう。






 先日、長年使っていたコーヒー茶碗を手を滑らせて割ってしまった。
 とりあえずダイソーで買ってきたのがカエルちゃんマークのカップ。
 この模様、なかなか気にいっているのだが。
 2ドル80セントで棚に山積みされていた。


 「般若心経」はおそらく一品モノだろう。
 なら20ドルでも高くはない。
 と、いうより安い。
 これ、コーヒー茶碗というよりマグカップ。
 カエルカップの倍は入る。
 コヒーはスパー・アメリカンになってしまう。
 お湯は半分にしないといけない。
  その他、湯呑も買った。

 家人はネコちゃんデザインのコヒー茶碗を買っていた。
 なかなかおもしろい。
 鼻が出て、取っ手がシッポになっている。
 10ドルである。
 手間ヒマかかっているのにこの値段は安い。


 
 
 

  陶芸クラスのパンフレットがあったので載せてみます。

2014年7月20日日曜日

ゴールドコースト・ライトレール:「The G」、「GTL」、「トラム」、やっぱり『市電』がいい

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●開通記念:10時前のサウスポート駅






 「Light Rail」 訳すと軽便鉄道。
 これではまるで宮沢賢治の世界になる。
 「市電」と訳すのが穏当だろう。
 市電なら「C電」となる。
 昔、国鉄がJRになったとき「E電」というのが呼称として採用されたが、めったやたらと不人気であった。
 C電にあたるのが「ザ・ジー:The G」なのだが、人気はどうだろうか。
 Gにリンクしてバスが発着する交通システムが組まれており、これを「Gリンク(G-link)」という。
 あるいは「GTL(ゴールドコースト・トラム・リンク)」という呼び方もある。
 「GTL」となると「GTO:グレート・テイチャー・オニズカ」を]思い出す。
 安穏なところではやはり「トラム:Tram」だろう。
 いわゆる、路面電車である。




明日から本格的な運行となる。
 そこで今日は無料開放日。
 さっそく出かけていく。
 オーストラリアフェアーに車を置いて「サウスポート」駅から南側の終点である「ブロードビーチ・サウス」駅までいく。
 北側の終点である「大学病院」駅まで行って、引き返してサウスポートで降りるという計画である。
 おそらく10時を過ぎると混雑するはずだと思って9時過ぎには家を出る。
 サウスポート駅はまあまあの人出。
 

●スカボロストリートから「サウスポート・サウス」駅へ


●サウスポートサウス駅から「パークランド」駅へ


●ネラング川を渡って「メイン・ビーチ」駅へ

 サーファーズパラダイスの中心にあっては、自動車は南に向かう1車線のみ。
 北に向かう車線はない。
 トラムの開通により完全に車はサーファーズの中心から閉めだされたということになる。
 昔はここがゴールドコースト・ハイウエイの核にあたったが、いまではネラング川沿いのフェルニー・アベニューが自動車の幹線になっている。
 これによってサーファーズパラダイスの景観は一変することになるだろう。
 トラムを新たなアイテムにする観光文化を作り上げることに邁進することなる。
 それがどんな形をとるかはこれからの問題になる。
 フェルニー・アベニューは正直狭い。
 よって、すこぶるの混雑が予想される。
 それが車でサーファーズにはいかない、トラムを使用するという感覚が定着するとき、新しい文化が根付く。
 このトラムの開通で、サウスポート・サーファーズパラダイス・ブロードビーチの3地域が一つの骨太のラインで繋がったことは、これからのゴールドコーストの展開に大きな影響を及ぼすことになる。
 特に、ビジネスセンターとしてサウスポートは一気に発展地域に浮上することになる。
 サーファーズの発展はおそらくこれで大きな意味では完了したと見ていい。
 

●終点「ブロードビーチ・サウス」


●電車に乗るために長い列:ブロードビーチ・サウス

 10時半を超えた頃からお客が集まりはじめ、ブロードビーチは長蛇の列。
 これはホームの南側、反対側に同じような列が並ぶ。


●サーファーズパラダイス北からメインビーチへ
左側の住宅地はパラダイスウオーター。


●メインビーチからパークランドへ
 パークランドの正式名称は「ブロードウオーター パークランズ」


●パークランドからサウスポート南へ

 ブロードビーチでの列を見たので、終点の大学病院にいくのをやめる。
 というのは、オーストラリアフェアーの駐車場は3時間まで無料だが、それを超えるバカ高な料金を請求される。
 ちなみにサーファーズパラダイスのシェブロンルネッサンスの地下駐車場は2時間までタダだが、それを超えると25ドルである。
 実際、僅か5分の差で25ドル支払うことになった経験がある。
 その事が頭にあったため安全側で動くことにした。



● 6時のセブンニュース

このトラム、相当に運賃が高いらしい。
 運賃設定というのはかかった費用を何年で償却するかというのをベースに決めることが多い。
 この形だとべらぼうな運賃になってしまう。
 日本の高速道路の料金はだいたいその形で設定されている。
 そのため利用者が少なく20年で元がとれる計算が、30年40年と伸びていくのが普通である。
 それでは社会貢献の意味がなく、地元の発展にも貢献しないということで、最近は利用者が利用しやすい運賃設定に見直されている。
 たとえば最近の本州と四国を結ぶ本州四国連絡橋の料金の根本的改定などその典型的な例である。

 おそらくこの「ザ・G」もそいう歴史を迎えることがあるような気がしているが。
 公共交通というのは社会にどれほど貢献できるか、産業を活性化する肥料になるかで決まるものである。
 その視点がないなら、食えないお供えもたいなものになる。
 無用の長物、あるいは交通渋滞を引き起こすだけの邪魔な鉄バコになってしまう。
 全線4ドル固定にするぐらいの腹のくくりがないかぎり、市民の足になるという目標は達成できないだろう。
 目先の利益だけにしか動けないなら、ネコに小判ということにもなりかねない。

 なを、サウスポート・サーファーズパラダイス・ブロードビーチをつないでいるだけでは電車としての機能は薄い。
 これが外線とつながってはじめて市内トラムとしての役割をなす。
 ために、なるべく早く、ヘレンズベイル駅へ乗り入れをすることが必要になる。
 ゴールドコースト大学病院からヘレンズベイル駅まではサーファーズパラダイスのような繁華街を通過させる工事上の困難さはない。
  オルセン・アベニューとゴールドコースト・ハイウエイの2本の道路には電車を通す余地がある。
 なるべく早くつないで、ブリスベンから電車の乗り継ぎでゴールドコースト中心地へ乗り入れられるようにならねばならない。
 少なくともそれをしてはじめて、このトラムの価値が上昇する。
 いまはまだ、中途半端、あるいは足を引っ張っている感じである。
 難しい工事を先に終えたという当局の苦労は賞賛に値する。
 それを現実のものにするには、次のステップが必要になる。
 
 やっぱり『市電』がいい。





【 うすっぺらな遺伝子 


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2014年7月13日日曜日

オーストラリアフェアーのダイソー休憩室

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 オーストラリアフェアーの1階に変な空間がある。
 休憩室という。
 テナントが出ていったあとそこを「DAISO:ダイソー」が借りて休憩室として開放しているということである。
 利益を生み出さない休息空間とは何か中途半端。
 「家賃も高いだろう」にムダな心配をしてしまう。
 おそらく思うにダイソーは左右のどちらかが出ていったときに合わせた形で店舗をオープンする目算なのだろう。
 一室だけでは量販を目的とするには狭すぎる。
 それをみこして、まずは一室のテナント契約をしたということである。
 でも何もしないで閉鎖することはオーストラリアフェアー側としては許さないだろうから、まずは休憩室としたのだろうと思う。

 同じフロアーの逆コーナー側にダイソウーは先日「2ドル80ショップ」をオープンさせて盛況である。
 モノは日用雑貨一般である。
 オーストラリアは猛烈なインフレ。
 一方、日本は万年デフレ。
 先進国は安いモノが開発途上国からどんどん入ってくるから、品物の値段はどんどん下落する。
 モノがあふれればデフレになる。
 先進国がデフレになるのは経済学的に理にかなっている。
 ということは、オーストラリアというのは相当遅れた後進国ということになる。
 なのに賃金は高い。

 
 先日の話では最低賃金が日本の倍になるという。
 いったいこんなことで、この国、やっていけるのだろうか。
 当然なこととして、企業は耐え切れずにどんどん逃げ出す。
 先日はトヨタが撤退を発表した。
 もはやこの国では産業は育たない。
 ボートとかヨットといった趣味産業しか残らない。
 この国に将来はない。

 でもこの国には未来がある。
 将来というのは人が作っていくもの。
 未来とはすで時間軸の向こうに存在するもの。
 この国は食糧とエネルギーが自給できる稀有な国である。
 まさに、ラッキーカントリー!
 例えば中国は、この食糧とエネルギーが自給できないため、未来が暗い。
 今はやたらとバラ色だが、何かにけつまずいたときにとんでもない事態がおこりうる。
 オーストラリアにはその心配がない。
 ありがたくも未来に対して安定的である。
  
 だいたい、この国ロクなものがない。
 雑貨などはすべて、メイド・イン・チャイナ。
 自国で作れるのは、ペットフードぐらいなもの。
 なにしろ、これは年間300万頭を間引きするカンガルーの肉が余っているのであるからいとも簡単。
 野生の肉が豊富に余っている国など世界を探してもここしかない
 この肉、使い道がないので大半はペットフードになる。
 ときどきソーセージになるらしいが。
 とんでもない国なのである。
 中国製のキャットフードを与え続けていたら、ネコが死んでしまった、というニュースがアメリカにあった。
 ペットフードについてはオーストラリアは一流メーカーなのである。
 ここで売られているあらゆるものの品質は日本でダイエーなどの量販店が流行っていたころの超むかしのレベル。
 よって、誰も品質など期待していない。
 だが、ダイソーは現代日本の品質基準をクリアーしたものを並べている。
 品揃へもいい。
 価格も安価。
 100円ショップのモノを並べているのだから、値段がわかっている。

 ちなみにいうと、スーパーマーケットの冷凍食品はプロダクト・チャイナが主流。
 安いと思ったら、中国品とみていい。
 みな安いから買う。
 だが日本人はちょっと手がでない。
 「抗生物質づけ」
というイメージが浸透してしまっている。
 抗生物質を摂取し続けたら、いったいどうなるのだろう。
 まだ、答えは出ていない。
 中国人は赤ちゃんの粉ミルクに国産品は使わないという。
 逆にオーストラリア人はその人体実験国になれるかもしれない。
 肥満大国で抗生物質漬けだとどういうことになるのだろう。

 中国のお金持ちが高額物件の住宅を買いまくっている。
 中国人のオーストラリア市民権の取得も増大している。
 息子がこの市民権を取得したとき、勤めている会社の社長が言ったという。
 「パスポートで一番価値のあるのはジャパンだぞ、いいのか?」
 この社長はカナダ人。
 いずれにせよ今は中国を軸に世界は動いている。
 この国が檜舞台から退く前に、引き出せるだけ金を引き出してしまえ、というのが欧州人の戦略。
 彼らは思っている。
 このまま中国が右肩上がりに進むはずはない。
 何時かは壁にぶつかり、立止ざるを得ない。
 その時期は結構早いかもと。
 最後は欧州思想が勝つはずだ、と信じて疑ってはいない。

 このインフレとデフレの差でダイソーはオーストラリアへの進出を加速させているのかも。
 この差は間違いなく「価格破壊」を引き起こす。
 日本の基準をクリアーした良品がジワジワと入り込んでいる。
 いまのままではこの国、ズルズルと後退せざるを得ない。
 この国は大きく変わらないといけない時期きているように思えるが。
 物価が日本の倍、賃金も日本の倍、それで将来もやっていけるとは思えない。
 でも、この国の未来は明るい。
 同じく日本の将来も明るい。
 メデイアは暗い日本を演出したがるが、外からみれば日本ほど明るい将来を持っている国はすくない。
 少子化?
 人が多すぎるから減らす方向に民族生態系が動いているだけ。
 民族遺伝子には「経済問題DNA」などない。
 あるのは「個体生存の法則」のみ。
 増えすぎれば減る方向へ、減りすぎれば増える方向へと動く。
 「生物自己保存の法則」があらゆるものの原点。
 労働力がどうの、とかいうのは勝手な人類の思い込みだけ。
 生物は生物原理で動く。
 人間は生物ではない、というならそれはそれでしかたないのだが。

 いっとき我が世を謳歌した韓国はいまほとんど明日に対する展望がない。
 中国は今、その謳歌をしているときだが、いつまで続くかとなると暗い予想しか出てこない。
 生態環境破壊で「成長大国」は確実に劣化している。

 好き勝手に述べてきたが、果たしてそのウソ本当ということである。
 ダイソーの進出ということにからんで今の、そして少し先にことを気楽に想像してみた。








【 うすっぺらな遺伝子 


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2014年5月16日金曜日

迫りくる危機:土砂廃棄による破壊が懸念されるグレートバリアリーフのサンゴ礁

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●迫りくる危機 土砂廃棄による破壊が懸念されるグレートバリアリーフのサンゴ礁 
 Andrew WatsonーThe Image Bank/Getty Images


ニューズウィーク 2014年5月15日(木)16時29分
http://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2014/05/post-3263.php

環境破壊に突き進むオーストラリア
An Environmental Train Wreck

保守派のアボット政権が暴走し地球を守る環境規制を次々に撤廃
リネット・アイブ

 政権奪取からわずか半年で、オーストラリアのトニー・アボット首相は環境政策を「脱線」させた。
 環境保護派の学者たちは、口をそろえてそう言う。

 アボットの政策は世界で最もデリケートな生態系のいくつかに取り返しのつかないダメージを与えかねないと、彼らは警鐘を鳴らす。
 だが環境に優しい政策に戻るよう訴え掛けても、超保守派のアボットの反応はなきに等しい。

 アボット率いる自由党は、二酸化炭素の排出に課税する炭素税および鉱物資源利用税を廃止し、経済発展を阻む「環境規制の束縛」を断ち切ると公約。
 昨年9月に、労働党から政権を奪還した。

 オーストラリア鉱業協会のブレンダン・ピアソン会長に言わせると、両税の廃止は投資と雇用の確保が目的。
 同時に地域社会を支援し、税収を増やし、エネルギー価格を下げ、国際社会におけるオーストラリアの競争力を高めるためでもある。

 しかしジェームズ・クック大学で生物多様性などを教えるビル・ローランス教授は、アボット政権の環境に対する政策転換の規模とスピードに愕然としている。
 炭素税の廃止は「雪崩」のような問題の一部でしかないと、ローランスは言う。

■原動力は目先の経済効果

 アボット政権は西部沿岸でのサメ駆除に乗り出し、貴重な国立公園での家畜放牧を解禁し、再生可能エネルギーへの投資を縮小した。
 そして地球温暖化の人為的要因に疑いの目を向ける実業家ディック・ウォーバートンに、電力供給に占める再生可能エネルギーの割合の見直しを委ねた。

 さらに石炭積み出し港の拡張工事で出る大量の土砂を、世界最大のサンゴ礁地帯グレートバリアリーフに捨てることを許可して物議を醸した。
 ユネスコ(国連教育科学文化機関)に対し、タスマニア原生林のうち7万4000ヘクタールを世界遺産登録から外してほしいと前代未聞の要請も行っている。

 あまりに広大な森林地帯が「(環境保護のために)閉鎖されている」というアボットの発言で、事実上、新しい国立公園を作ることはできなくなった。

 「最悪のタイミングだ」とローランスは言う。
 オーストラリアには、今すぐ保護が必要な生態系がいくつもある。
 例えば絶滅危惧種のフクロモモンガダマシがすむビクトリア州のユーカリ林は、伐採や山火事で危機に瀕している。

 「私の故郷のアメリカ西部でも、保守派は『森を閉鎖している』と言って環境保護派を非難してきた」
とローランスは言う。
 「これは保守派の常套句だ。
 彼らは昔から、手を出したくても出せない地域を『閉鎖されている』と表現してきた」

 サンゴ礁研究の権威でオーストラリア国立大学で教えるクリス・フルトンは、アボット政権に速やかな発想の転換を求めている。

 「現政権にとって自然は人間に奉仕するべきものであり、人間が搾取し利用するべきもの。
 彼らに言わせれば、木材や食料や石炭を供給できない自然に価値はない」
とフルトンは指摘する。
 「それは19世紀、いや18世紀の自然観だ。
 人間が欲しがるものを提供し続けていたら、自然は崩壊してしまう」

 早くから生態系保護の重要性を説いてきたアメリカのトーマス・ラブジョイは、今年11月にシドニーで世界国立公園会議が開かれる前に、オーストラリア政府が林業政策を「新たな視点」から見直すことを期待しているという。

 ラブジョイの見るところ、アボット政権は「目先の経済効果」しか考えていない。
 「地球温暖化にも生物学的多様性にも、もっと心を砕かなくてはいけない」
とラブジョイは言う。

 環境を取り巻く状況が悪化したのは、政治の右傾化のせいだとローランスは考える。
 連邦政府のみならず、主な州政府でも与党は保守政党だ。

 「この国で多くの生態系が危機に瀕していることを示す科学的根拠はいくらでもある」
とローランスは言う。
 「だがアボットはまるで原理主義者のようだ。
 『この連中は今まで私に投票しなかったし、これからもしないだろう』という計算をして、自分に票を投じそうにない有権者は切り捨ててしまう」

■政府の責任は不問に?

 オーストラリアは99年、開発が環境に与える影響を査定するため、環境・生物多様性保護法(EPBC)を制定した。
 画期的な法律だったが、効力は薄れているとフルトンは嘆く。

 「開発を促進するという意味において、政府がEPBCに加えている変更は深刻だ。
 EPBCに基づき、政府は環境問題に関する決定権を保有していた。
 だが現政権はその決定権をほかの機関に移し、環境規制の調整や管理から手を引いている」

 例えば沖合いでの石油・天然ガスなどの資源探査は、海洋石油安全環境管理庁が単独で認可できることになった。
 この機関は環境規制も担当しているが、
 「地域住民の意見を聞く必要もないから、管理庁は探査申請を片っ端から承認している」
と、フルトンは指摘する。

 「環境への脅威を10段階で判定するなら、グレートバリアリーフへの土砂廃棄は1か2くらいだが、海底油田の掘削は最悪だ。
 1度でも石油が漏れたら、あそこのサンゴ礁は壊滅しかねない。
 メキシコ湾の原油流出事故で見たとおりだ」

 環境相の法的責任を免除する動きもある。
 政府や大臣の判断ミスで環境破壊が起きても、責任を問えなくなるかもしれないのだ。
 グレートバリアリーフへの土砂廃棄以上に、「こうした政策変更の影響はずっと深刻だ」とフルトンは言う。

 この件に関して首相府や環境省に接触を試みたが、何ら回答は得られなかった。
 しかし鉱業協会のピアソンは、官僚的な規制は業界や地域社会を苦しめるだけで、環境や世界遺産の保護には役立っていないと断言する。
 「アボット政権が言うように、環境基準については妥協せず、同時に不必要な規制を減らすことは可能だ」
とピアソンは主張する。

 「私たちは科学的な調査を無視するつもりはない。
 むしろ大歓迎だ。
 持続可能な開発、健全な科学、透明性と詳細なモニタリング、明確な手続き、地域社会の積極的な関与といったコンセプトに基づいて資源探査の計画が承認されることを望んでいる。
 クイーンズランド州の資源開発でも、できるだけ人々の意見を聞きたい」

 鉱業協会の会員企業は、持続可能な開発に関して国連の求める「効果的で透明性の高い関与と意見交換、第三者による評価報告」の枠組みを受け入れていると、ピアソンは言う。

■観光こそ持続可能な産業

 EU(欧州連合)とアメリカは、今年11月にブリスベーンで開かれるG20首脳会議で気候変動を取り上げるよう求めているが、オーストラリア政府は抵抗している。

 アボット政権に環境政策の路線変更を強いるには、国際的な舞台で恥をかかせるしかないのかもしれない。
 「観光はオーストラリアの一大産業だ。
 ひどい偽善が横行しているオーストラリアには行きたくないと、世界中の観光客が叫んでくれたらいいと思う」
と、ローランスは言う。
 「金絡みの話ならアボット政権を説得できるだろう。
 環境絡みの話には、彼らはまったく興味を示さないが」

 この6月、ユネスコの世界遺産委員会はグレートバリアリーフを「危機遺産」に指定するかどうかを判断する予定だ。

 「グレートバリアリーフを巨大なヘドロのサンゴ礁にしてはいけない」
とフルトンは言う。
 「観光業は外貨を稼ぐ巨大産業だ。
 資源バブルがはじけ、いくら地面を掘っても金を稼げなくなったとき、観光による収入はとても重要になる」

 ある調査によれば、グレートバリアリーフは今でも毎年およそ57億㌦を稼ぎ出し、6万9000人分の雇用を支えている。
 その大半は、もちろん観光関連の雇用だ。

 フルトンは言う。
 「しょせん石炭や石油、ガスは有限の資源であり、いつかは尽きる。
 私たちの代のうちに枯渇するかもしれない。
 でも私たちがサンゴ礁を守り、観光や漁業、その他で稼げるようにしていけば、そのシステムは持続可能だ」

From GlobalPost.com特約
[2014年4月29日号掲載]





【 うすっぺらな遺伝子 


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2014年5月12日月曜日

OECDの幸福度番付 オーストラリア首位、日本20位:わかるような気がする


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CNNニュース 2014.05.11 Sun posted at 13:44 JST
http://www.cnn.co.jp/business/35047690.html?tag=cbox;business

OECDの幸福度番付 オーストラリア首位、日本20位


●オーストラリアが「幸福度」ランキングで首位に

 ロンドン(CNN) 経済協力開発機構(OECD)が生活の満足度やワークライフバランス、所得などの指標に基づいて毎年発表している先進諸国の幸福度ランキングで、オーストラリアが4年連続の首位となった。

 OECDがこのほど発表した今年のランキングによると、2位はノルウェー、3位はスウェーデン。
 日本は36カ国中、20位だった。

 調査チームの責任者によると、OECDは約10年間にわたる研究を基に、11項目の「より良い暮らし指標」を設定した。
 この中には健康や教育、治安、市民の社会参加などが含まれている。

 オーストラリアは市民参加でトップに立ったほか、ワークライフバランスを除くすべての項目で平均を上回った。

 調査では、幸福度を測るうえで回答者自身が重要と考える項目に重みを付けてスコアを算出している。
 全体として一番重視されていたのは
①.生活の満足度で、
②.健康と
③.教育
がこれに続いた。

 しかし、どの項目を重視するかは出身国や年齢、性別によって異なる。
 日本では治安、中南米では教育がそれぞれトップ。
 オーストラリアではワークライフバランスが重要とする回答が多かった。

 4位以下にはデンマーク、カナダ、スイス、米国、フィンランド、オランダ、ニュージーランドが並ぶ。

 昨年のトップ10のうち、9位のアイスランドと10位の英国が11位以下に順位を落とし、代わってフィンランドとニュージーランドが入った。

 34位のギリシャは生活の満足度が最下位だったものの、健康と環境は平均を上回った。
 35位のメキシコは治安が最大の問題だが、生活の満足度は高い。最下位のトルコは所得や住宅、生活の満足度、ワークライフバランスのスコアが低かった。





【 うすっぺらな遺伝子 


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2014年5月6日火曜日

アトピーに効くとは書いていない『アピット ジェル』(3):驚くべき効能、試す価値はある

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●「アピット ジェル」 

 さて、家人がもってきたのが『アピット ジェル』である。
 「入浴後や洗顔後」に使うようにとある。
 入浴後、ph5.5の洗顔液で洗った後にこのクスリをつけた。
 成田空港での薬局で花粉アレルギーによるアトピーのクスリが欲しいと要望したところ、薦めてくれたのがこの「アピットジェル」だという。
 というのは、この薬局の薬剤師も同じように花粉のアトピーに悩まされており、その人が使っているのがこのクスリとのことである。
 水に溶かした片栗粉みたいな水溶液である。
 刺激がなく見た目も形を残さない。

 「保湿性があり乾燥から肌を守る
と書いてあるのだが、実際にはつけてしばらくするとカサカサが進行してかゆくなる。
 こういうときに便利なのは刺激性のまったくないオロナイン軟膏。
 上に塗りつける。
 かさかさから解放され楽になる。

 さて、一晩たって翌朝である。
 びっくりするほどの圧倒的な効果である。
 あのリンパ汁の表出が止まっている。
 一年前のあの悲惨な状況を体験しているだけにその効用にただただ驚くばかりである。
 顔を洗ってまた塗る。
 顔はいまだ亀裂が入り、リンパ汁が出ないだけで、お湯でも水でも滲みて痛い。
 痛みをこらえて、痛みの最も少ない温度のぬるま湯で顔を洗う。
 強烈にヒリヒリと痛む。
 洗った後は布切れで顔をジット抑え、痛みが引くのを待つ。
 そして痛みがおさまったらアピットジェルを塗り、オロナインをそのうえに塗りかぶせる。

 認承式は午後1時である。
 昼までにどこまで回復するのか、あるいは悪くなるのか。
 顔は口元を中心に鼻からアゴまで真っ赤であることは変わらない。
 さて出かけることになる。
 リンパ汁は止まっている。
 再出はしていない。
 もう大丈夫だ。
 よって、マスクはいらない。
 押さえのハンカチをもつ必要もない。 
 これは実に劇的なことである。
 たった、十数時間のことである
 昨年の症状の経緯が身にしみているだけに何とも感動である。
 もし昨年なら昨日の状態からさらに症状は進行して痛みに耐えかねて夜も寝られなくはずなのである。
 ありがたいことに無事に認承式を終えることができた。

 それから朝晩2回、洗顔してこの「アピット ジェル」を塗りこんで2週間がたったわけである。
 まさに回復一途である。
 通常回復過程というのは揺り戻しがあるものである。
 良くなり悪くなりしながら治っていく。
 「このクスリ本当に効くのか」
と疑問を感じながら、
 「まあしばらく使ってみるか」
となるのが普通。
 あの恐ろしいクスリの時ですらそうであった。
 ところがこのクスリ、それがない。
 着実に治る一方である。

 治っていると判断する症状は2つある。
  一つは顔が洗えるようになること。
 顔面アトピーになると顔が洗えない。
 お湯であろうと水であろうと顔に触れるとヒリヒリと痛みが激しく襲ってくる。
 この痛みを我慢してサーと洗ってあとはタオルを顔にアテて強く抑えこむ。
 そしてジーと痛みが過ぎ去るのを待つ。
 なんと数日後に生ぬるいお湯なら顔が洗えるようになった。
 そして10日もしたら、熱いお湯でも水でもほとんど痛みを感じることがなくなった。
 二つ目は口を大きく開けたとき顔がゴワゴワして痛むこと。
 これは簡単に今の状態を知る上で便利である。
 症状が激しいときは中開き以上は口を開けないことになる。
  10日もしたら、これも口を大きく開けてもまったく痛むことはなくなった。

 さて、今日で半月15日(昨日から書いている)がたった。
 状態はというと、クチビルにまだ腫れぼったい症状が残っているが、顔の皮膚は9割方治っている。
 驚くべき効能である。
 こんなに効くクスリはこれまで知らない。
 『アトピーの市販薬』 で検索すると様々なクスリが出てくる。
 それだけ多くの人が悩んでいろいろ試しているということだろう。
 このクスリもチラリと出てくるがあまりメインではないらしい。
 なにしろ効能で「アトピーに効く」とはうたっていないのだからやむえまい。
  『アピット ジェル』で検索してみる。
 当然先頭に出てくるのが全薬工業の宣伝。

アピット スペシャルページ:全薬工業株式会社
http://www.zenyaku.co.jp/feature/apytt/index.html

アピットジェル:スキンケア:製品のご案内:全薬工業株式会社
http://www.zenyaku.co.jp/product/skin/apytt.html

 その他のウエブも見てみる。
 わかったのが、このクスリ、どうも化粧水にウエイトがおかれたものらしい。
 つまり「スキンケア」用品なのである。
 「肌をすべすべに」
っていった目的の乳液のようである。
 それがたまたまアトピーにも効いた、ということになる。
 実際にはアトピー用に開発されたものではないようだ。
 だから効能にはアトピーをうたっていないことになるのだが。
 ということは、効果のある場合もあるしない場合もある、ということになる。

 その人の体質や症状、原因などが微妙に異なっているアトピーではなかなか効能をうたいにくいということなのだろう。
 今回の私の場合は、花粉症アレルギーでのアトピーでそれがぴったりハマったということなのかもしれない。
 ということは
 『花粉症アレルギーによるアトピーならアピットジェルを試してみる価値はある』
となる。
 もし、それでお悩みの方なら、一度手にとってみてはいかがですか。
 成田空港の薬剤師さんもお薦め
ということになります。



【 うすっぺらな遺伝子 



【参考】
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 アトピーペデイア [抜粋]
   アトピー性皮膚炎の治療と改善を目的とした総合情報サイトです。
http://www.xjrn.org/index.html
====================================================================
■=1].汁が出る時期(滲出液、リンパ液)

 アトピーの汁(リンパ液)が出る時期とは、浸出液と呼ばれる傷を治すために分泌される分泌液がでる時期のことをいいます。
 (浸出液はアトピー患者の間では「汁」や「リンパ液」と呼ばれる事もあります。)
 汁が出る時期はアトピーの一番辛い時期と言われています。

 汁には特徴がみられ、ステロイドの離脱作用にみられるのは黄色みがかっています。
 一方、ステロイドで汚染されていない皮膚から出る汁は透明に近いです。

 汁は炎症を起こしている皮膚を治すためにでているので、それを止めよう抑えようとするのは治癒を遅らせるばかりか、ますます皮膚の状態を悪化させる事になります。
 ですから辛いですが、汁は出るだけ出し切る、そう対処するのが治癒への近道となるのです。

 アトピーの汁は強いかゆみやほてり、腫れや皮膚の強張りなどが伴いますから、ただジッとしているだけでも辛いという状況になります。
 体全体をアトピーで被われるような重症アトピーの場合は、 動くこともままならないというのも
大げさではないのです。
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 ●.アトピーの汁(浸出液)の出方と傾向
   1) 乾燥してひび割れた傷からじゅくじゅくと汁がでる。
   2) 赤く腫れあがった皮膚のどこからとなく汁がでる。
   3) とてもかゆい水疱が出て、それがやぶれて汁がでる。
など人によってそれぞれ、又、部位によってそれぞれありますが、
(1)と(2)はステロイドの離脱作用に多くみられる症状です。
(3)は手指に多くみられる症状で、中には「汗疱(かんぽう)」や「主婦湿疹」などと診断されるケースも多いです。

 ステロイドを離脱(脱ステロイド)する際、汁は容赦なく出ます。
 その際に出る汁は黄色みがかっていて、中には異臭がすると言う方がいますが臭いに関してはそう強いものではありません。
 「膿」と勘違いしてしまいがちですが、汁自体は出て悪い物ではなく人間の正常な免疫反応のひとつです。

 ステロイドやプロトピックでアトピーを抑制していた場合、それらを断つと一気にアトピー症状が現れて汁が出だす、というケースが非常に多いです。
 一見「アトピーの悪化」と見られますがそうではありません。
 ただ単に抑制していたアトピーが表面化したのであって、それを治そうと汁が出ているにすぎません。

 浸出液は早い方で1ヶ月、長い方で半年以上もの間出続けますが、いづれ必ず止まります。
 そして次への段階「強い乾燥の時期」へと移行します。

■=2].強い乾燥の時期 (象の皮膚)

 汁が止まると腫れや赤みが少し軽減してきますが、それと同時に今度は極度に乾燥が強くなります。
 皮膚は強張り、口をあけるだけで皮膚がピリッと割れて痛むというのも少なくありません。
 特に顔のアトピーの場合は目と口の周りが一番集中してアトピーがでますので、乾燥の度合いも強いです。
 顔であれば目と口の周り、体であれば首や関節部分、手首や指の節々などは常に皮膚が動くところなので、その部分にアトピーがあると強い乾燥の時期はとても生活するのが辛くなります。

 よく「象のような皮膚」と例える事がありますがまさにその通りで、ガサガサした皮膚が強張り、節々のシワに沿ってよれてしまいます。
 例えようのない不快感で、体全体にアトピー症状がある場合、体全身が瘡蓋(かさぶた)で被われたような、「動くだけで痛い」 辛い闘病期間となります。 

 アトピーの強い乾燥時期は、オイルで皮膚を柔らかくすると一時的な緩和となります。
 麻の実オイル、オリーブオイル、ヘンプオイル、ホホバオイル、アルガンオイル、馬油、スクワランオイルなど、ご自分のアトピーケアに合った無添加オイルを常備しておくと便利です。
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  ●.アトピーのかゆみと強い乾燥
 乾燥とかゆみは比例するように、乾燥が強いとかゆみも強くなります。
 アトピーのかゆみは我慢できるレベルではありませんので “掻く” ことを善悪に置き換えてはいけません。
 「掻いちゃダメ」、「掻かなきゃ治る」と思い込むあまり拘束具をはめて寝たり、かゆくて泣き叫ぶ子供の手を押さえつけてる親御さんがいますが、アトピーのかゆみは素直に掻き、その後のケアを入念に行なった方が患者本人のストレスは軽減します。
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  ●.かゆみを軽減させる方法
 強い乾燥時期のアトピーは何をやっても前に進んでないような、人間の皮膚とは思えない自分の肌に直面して気分は落ち込みます。
 善くなる兆しが少しでも見えてくると活力になりますが、それは代謝がだいぶ促進されて皮剥けが起きてこなければ善くなる実感はわきません。
 ともかくこの時期は、今自分が直面してる「かゆみ」を軽減させられたら良しとして下さい。

1).オイルを塗って皮膚を柔らかくする
オリーブオイル、ヘンプオイル、ホホバオイル、アルガンオイル、馬油、スクワランオイルなど

2).入浴して保湿をする
塩素軽減のシャワーヘッドをつけたり、カモミールの入浴剤や殺菌力がある温泉湯の華などを入れて自分好みの温度で入浴してみて下さい。
お風呂上り、一気に水分が蒸発してくるとさらにかゆみが増しますが、上がり湯に冷水を浴びたり、扇風機で体の熱を取ったりして対策して下さい。

3).かゆみ止めを塗る(ステロイドを含まないかゆみ止めの薬)
邪道ですが、市販のかゆみ止めを使ってこの時期をしのぐという方法もあります。
副作用もありますし、炎症を起こしてるアトピーに塗ると接触性皮膚炎になる可能性があるので、どうしても眠りたい時だけと決めて使う事をおすすめします。
かゆみ止めについてはその成分や効果を体験した世間話があります。

■=3].乾燥と落屑(らくせつ)の時期
 アトピーの段階1の汁(浸出液)、2の強い乾燥時期を乗り越えるとだいぶ楽になってきます。
 皮膚表面はまだまだ乾燥して見た目は悪いですが、皮膚の代謝は少しずつ正常に戻りつつあり、乾燥の時期になると、はっきりとした皮剥けが起きるようになります。

 アトピーの治癒経過と皮膚代謝は切っても切れない相互関係があり、その皮膚代謝の表れが皮剥けであり、その前兆が乾燥です。
 乾燥が強く、皮膚が強張ったような状態から皮が剥けるケースも少なくなく、乾燥の時期は必要以上にオイルやクリームなどの保護剤を塗らない事が功を奏します。

 この時期になってめっぽう増えてくるのは落屑(らくせつ)です。
 一見、皮剥けと同じように捉われがちですが、

●皮剥けは、表皮層までが完成された状態で死んだ皮膚が落ち、死んだ皮膚が落ちても皮膚が破れてない。
●落屑は、表皮層が不完全なうちに皮膚が剥がれてしまい、死んだ皮膚が落ちると傷の状態になる。

 要は、下にきれいな皮膚ができていたら皮剥けで、そうでなかったら落屑(らくせつ)だということです。
 皮剥けと落屑はとても見分けがつきづらいので、あまりこのことばかりにこだわらずにケアを進めた方がいいです。
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  ●.乾燥時期のアトピーケア
 乾燥はアトピーに良くない、と思われがちですが、そうとも言い切れない場合があります。
 それがまさにこの乾燥時期のことで、乾燥しているからといってオイルなどをつけたりすると余計赤くなったりかゆみが増したりするケースが多いです。
 何故かというと、オイルなどをつけると少なからずも皮膚の代謝が妨げられてしまうからです。
 乾燥によって皮剥へと発展させたり自らの水分や油分などを即発させるためにも、この時期はなるべくオイルなどはつけずに、乾燥させたまま一連の代謝を促すのが一番功を奏すケアです。

 そして大切なケアとして「入浴」があげられます。それも全身浴がお奨めです。
 体を温めて免疫力をあげる意味合いでは半身浴でもいいのですが、体にもアトピーが出てる場合は、かいた汗がかゆみや発疹の原因となる場合もありますので、自分の好きな温度でゆっくり全身浴して下さい。

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 アトピーの治療
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 基本的に、アトピー性皮膚炎の治療には化学療法というのはありません。
  アトピーを治療す薬は無いのが現状なのです。
 化学療法のいづれの方法もアトピーそのものを治療する根治療法ではなく、皮膚炎を抑制し痒みを軽減させるなどの対処療法であり、現在のところ、アトピーの原因や起因を問わず、“とりあえず”的に対処療法を進める化学療法が主流となっています。
 考え方としては、
 「皮膚炎を治す薬はあるけれど、アトピーを治す薬は無い」
という事です。

 アトピー性皮膚炎の原因がアレルギー性が強いもの、生活習慣と環境が大きく関わったもの、あるいは内臓の疾患が大きな原因のもの、人それぞれ違いがありますし症状の出方も違いますが、確固たる治療法がない今、健康な皮膚に向かうケースにはある決まった法則があります。
 それは、人体の皮膚再生力を最大限に活かした自然治癒療法です。
 中でも、皮膚の代謝を重要視した治療がアトピー治癒へのキーポイントとなっています。




【 うすっぺらな遺伝子 


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アトピーに効くとは書いていない『アピット ジェル』(2) :コワ~いクスリと道後の湯

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●「アピット ジェル」 

続いて、2013年5月の日記から。

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2013年05月01日(水)
 昨夜は少し剥けた皮膚の部分があとになって痛み始めた。
  寝るのをやめて起きてしまった。
 半睡といったところになる。
 夜明け方に昨日の残りの半錠のクスリを飲む。
 これからどうなっていくのだろう。
 感染症にかかった部分の皮膚が繰り返し剥けることによって治っていくのだろうとは思う。
 同じ部分の皮膚が何度もむけると新しい皮膚が外気に馴染む時間がなくなり痛くなるのではないだろうか。
 よって皮膚が剥け続けるかぎり、痛みは続くということになる。
 どのくらいむけたら感染症に侵されていない皮膚が出てくるのであろうか。

2013年05月02日(木)
 昨夜は寝むれた。
 顔はガサガサで触ると痛いが、触ることもなく熟睡した。
 快方の方向へ向かっているのだと思う。
 クスリだが、飲むべきかやめるべきか、少々迷っている。
 「ぶり返し」をおそれているのでやはり半錠飲もうかと思って、一錠を割ってみたら3つになったので、ちょうどいい1/3錠を飲んでおいた。
 さて、これから顔の皮めくりはどうなっていくのだろう。
 夕方、感染症の症状は非常に穏やかになっている。
 それによって皮膚がカサカサになってきておりこれが小さな痛みとカユカユを引き起こしている。
 オロナイン軟膏は空になり、もらってきている殺菌の軟膏だが、これもだんだん少なくなってきている。
 沁みることのない部分ではフジマートで買ってきたアロエクリームを使っている。
 やりくりである。
 ただこれも沁みる部分では痛くて使えない。
 夜、久しぶりに風呂に入った。
 これまで首周りが感染症なので入れなかった。
 しかし入ったら痒くなった。
 アロエを塗りこんだ、これは薬用作用はない。
 ただ保湿するだけである。
 でも結構使えた。
 風呂に入った関係でカサカサの肌に若干湿り気が出て痛みが和らいだのかもしれない。
 オロナインは日本の送ってもらうようにしてあるが、送られてくるのは早くで来週の半ば過ぎだろう。
 それまではこのアロエで感染症のカサカサをおしとどめようと思っているのだが。

2013年05月03日(金)
 今朝、顔を洗った。
 指定されたph5.5の洗顔クリームである。
 いつもは洗うときはヒリヒリして手早くあらってタオルで顔を押し込んで痛みを和らげるのだが、今朝はそのようなことはなかった。
 相当治ってきているようである。
 顔とアゴの皮膚がささくれだって相変わらず剝けている。
 感染症の症状はいまは上唇・下唇に残っている。
 クスリはやめようと思っているが、まだクチビルに症状が残っているので、1/3錠飲んだ。

 午後一番ほどでオロナイン軟膏が届いた。
 こんなに早く届くとは。
 助かった。

2013年05月04日(土)
 結構よくなってきている。
 でもまだ皮は剥け続けている。
 クチビルの炎症も収まってはいない。
 1/3錠飲んだ。
 明日からどうするか。
 クスリが強いだけに、飲むのにためらいを感じるが、でも症状がある限りのんだほうがいいだろうとも思う。
 ぶり返しを抑えるためにも、ある程度徹底的にしておいた方がいいようにも思える。
 どうするかは明日の朝の症状次第だろう。

2013年05月05日(日)
  何かイマイチ治ったという実感がない。
 症状をクスリを抑えこんでいるという感じである。
 クスリはどうしようかと迷ったが、飲むことにした。
 一錠を3ツにわけて、その一つを飲んだ。
 よかったのかどうかは分からない。
 しかたがないだろう。
 ここしばらく身体に痒みが出ている。
 気にするほどのことでもないが、以前にもそういうかゆみからアゴがゴワゴワになったことがあった。
 初期症状というかもしかしたら感染症の軽い状態だと身体に痒みがでるのかもしれない。
 感染症の一つにジンマシンというのもあるので、おそらくそうだろう。

2013年05月06日(月)
 クスリ1/3錠:クチビルは相変わらずで、アゴとホホはかさかさで皮が剥ける。
 まだまだである。
 背筋にそってブツブツが出ている。
 ジンマシンもどきであろうか。

2013年05月07日(火)
 1/3錠飲む。症状は変わらない。

2013年05月08日(水)
 1/3錠飲む。症状は変わらない。

2013年05月09日(木)
 昨夜、突然に感染症が復活した。
 アゴが割れ、皮膚が大きくゴワゴワになり、その隙間から汁が出始めてきた。
 感染症の根治には時間がかかるということだから、こういうことの繰り返しとなるのだろうか。
 それとも単なるブリ返しであろうか。
 クスリを1錠飲んだ。
 さすがは強いクスリだ。
 しばらくすると進行がパタリと止まった。
 ヒフの割れやゴワゴワはそのままで、汁の発生はなくなり、周囲への拡散も止まっている。
 まったくよく効くクスリで怖いほどだが、でもありがたい。
 昨夜は明け方、ヒフがかさかさになって5時頃起きてしまったが、今朝はゆっくりで7時まで寝ていた。

2013年05月10日(金)
 昨夜は、11時ころに感染症が活性化した。
 一錠のんだらまた収まった。

2013年05月11日(土)
 昨夜は半錠飲んで様子をみた。
 半錠だと効かないようだ。
 ウミ汁が出続けている。
 感染症は一進一退である。
 一週間後には日本へ行かねばならない。
 心理的に行きたくないが、いかないわけにはいかない。
 あと一週間でどうなっているかである。
 いくときはクスリを始めとしていろいろな備えをしていかないといけないだろう。

2013年05月12日(日)
 昨夜、クスリを1錠飲んだので、症状は収まっている。
 剃り刃は使えないので電気カミソリは持っていって空港でマルチタップを購入することにする。
 ただどうだろう、100Vと200Vでは充電はうまくいくのであろうか。
 残りの錠数を数えたら出発まで1錠づつ飲んでいくと、14錠がのこる。
 日程は16日なので、なんとかなりそうである。

2013年05月13日(月)
 夜中に1錠飲んだので、今日もまあまあである。

2013年05月14日(火)
 朝、7時に1錠飲む。

2013年05月15日(水)
 朝、7時に1錠飲む

2013年05月16日(木)
 クスリのラベルをよく読んでみると、コップ1杯のミルクと一緒に飲め、とあるがこれまで水で軽く飲んでいたのだが。
 牛乳と一緒に飲めとは先生も薬剤師も言わなかった。
 それにもう一つ。
 2週間でstopしろとある。
 そこで今日は飲むのをやめた。
 明日、医者に行って旅行中に服用していいクスリをもらってきたいと思っている。
 

  天の神様は旅行は「ヤメロ」といっている
 が‏、強いクスリで炎症を抑えこんでいます。
このクスリ2週間以上使っては危険ということです。
ということは、時間がたつとまたぶり返して発症する可能性もあります。
患部は温めてはいけないと言われていますが、温泉へ行くのですから体全体が暖まってしまうし、その成分が感染症に刺激的ということもあります。
天の神様は「旅行はやめろ」と言っているようです。
できれば延ばしたいのですが、そういうわけにもいかない。
明日、医者へ行って旅行中はどうしたらいいのか聞いてくるつもりです。

(注).上の『』内は日本に送ったメールの一部である。

 旅行の用意を始めた。

2013年05月17日(金)
 クスリは飲まない。
 夜、医者へいく。
 血圧と尿の検査をする。
 血圧が高いので日本で見てもらえという。
 尿は正常であった。
 道後温泉の成分を提示すると、
 「この温泉はいいでしょう。 症状が良くなるかもしれません 」
との返事であった。
 道後温泉は重曹湯で皮膚病にいいらしい。
 前にもらったことのあるアレルギー錠剤と軟膏を買う。
 さらに血圧降下剤まで買わされてしまった。


やはり天の神様は「ヤメロ」と言っている。
---------------------
 医者へいった。
 血圧を計って、尿の検査をする。
 感染症で4回行くことになったが、こんな検査をしたのははじめてだ。
 尿は正常だったが、血圧は高いので日本にいったら検査してもらえという。
 オレは医者にかかりに日本へいくわけではない。
 そして、血圧降下剤までもらってしまった。
 朝方飲めという。
 コレをのむと、フラッとするので注意しろともいう。
 飲みたくない。
 コレを飲まないと旅行中に高血圧でぶっ倒れるとでもいうのであろうか。
 感染症はアレルギーのクスリ、軟膏、それにあの強烈に強いクスリと、合わせて4種類のドクター処方箋のクスリを持ち歩くことになる。
 やはり天の神様は旅行を「ヤメロ」と言っている。
 一式クスリをもって旅行するなんで初めてのことだ。
 イヤダ、イヤダ。

(注).上の『』内は日本に送ったメールの一部である。

<<18日以降は日本から帰ってきてから、メモにそって書いている>>
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 長くなったがこれが1年前のアトピ-の経過である。
 ヒゲ剃り負けによる「感染症」ということだが、私は「アトピー」だと思っている。

 さて、翌日の18日にイヤイヤながらに大阪に向かう。
 顔はゴワゴワ。
 飛行機に乗るのも抵抗があるほど。
 リンパ汁は止まっているので、手まめにオロナインを塗って顔のごわごわをほぐす。
 翌日、墓参りをした後、道後温泉へ。
  宿泊は道後グランドホテル。


道後グランドホテル 2013年9月20日
https://www.facebook.com/permalink.php?story_fbid=652841631407789&id=151993994825891·

[ ~道後温泉の効能~ ]
道後温泉は、古来より、治療に使われていた名湯。
 
当館のお風呂は、道後温泉からの引き湯となっており、夜の1時までご利用いただけます。
名湯を何度でもご堪能くださいませ♪

道後温泉 源泉
泉質:アルカリ性単純温泉
温度:約42~51度

効能:
禁忌症 急性疾患(特に熱のある場合) 活動性の結核、悪性腫瘍、重い心臓病 呼吸不全、腎不全、出血性疾患 高度の貧血 その他一般に病勢進行中の疾患 適応症、神経痛、筋肉痛、関節痛 五十肩、運動麻痺、関節のこわばり うちみ・くじき、慢性消化器病、痔疾 冷え症、病後回復期、疲労回復、健康増進
※ 効能は万人にその効果を保証するものではありません。

 この効用にアトピー性皮膚炎はない。

 3泊した。
 重曹湯とのことでひたすら温泉に入って顔を洗っていた。
 そのせいかと思う、実に肌が前より艶が出てきた。

 ちなみにこの間、強いクスリは半錠づつ飲んでいる。 
 もちろん、アトピーが治ったわけではない。
 しかし、もしこのまま半月も道後のアルカリ性の湯に親しんだらアトピーなどは治るのではないかと思ったほどである。

 東京へ入った翌日、すぐに近くの皮膚科へいく。
 出してくれたのが、「コロイド」と「リンデロン」。
 オーストラリアの医者のように飲み薬はない。
 塗り薬だけ。
 共にステロイド系だが危惧感はまったくない。
 「治るクスリが良いクスリ」
と思っている。
 塗り薬のステロイドなど長期間使わなければどうということもない。
 なにしろ2週間以上飲んではいけないという、あのとんでもないクスリを恐る恐る飲んでいたのだから。

 後日の評価になるが、 
このステロイドのクスリの効果だが、正直なところ効かなかった
のではないかと思う。
 やはり、あの強力なクスリと道後温泉がアトピーには一番効果があったように思える。
 なを、東京に入ってからは強いクスリは飲んでいない。
 ビッグカメラで血圧計を買って帰ってきた。


 さて、話を戻そう。
 日本から帰って、体の別の部所に軽いアトピーが出た。
 皮膚がゴワゴワになる程度のものである。
 そのとき日本から送ってもらったのは皮膚炎のクスリである。
 それが下記のもの。
 この時はこれで治った。





 
 今回はこれが使えない。
 「ムヒアルファS」はゴワゴワ皮膚にはよく効く。
 でも割れてきてリンパ汁が出てくるようになると、清涼感が痛みに変わる。
 ヒリヒリとしてとても治療には使えない。




  「アセモテーマs」は塗ると上の写真のように白く残ってしまう。
 包帯の巻けるところはいいが、顔には使えない。
 こんな真っ白な顔で市中を徘徊できるほど私の肝っ玉は太くない。
 夜だけ使うことになる。
 そしこのクスリの効用だが、冒された皮膚を垢のように落とす効果がある。
 つまり炎症で死にかけた皮膚をどんどん削っていき、新しい皮膚を表出させるのである。
 「バクトロバン」と同じ効用である。
 それでは治らない。

 ところがいい按配に家人が法事で日本に行っている。
 帰りは息子の市民権認承式に出席するためにその前日になる。
 そこで注文を出した。
 「花粉アレルギーによるアトピーのクスリを探して欲しい
 条件は
 「清涼感のあるものはヒリヒリして使えないからダメ。
 透明で刺激のないもの

 空港へ迎えにいく。
 この日、最悪の状態。
 皮膚があちこち割れ、リンパ汁が溢れ出る。
 患部は真っ赤っ赤。
 つまり鼻からアゴにかけて三角形状に皮膚がやられている。
  ハンカチ片手に隠すようにリンパ汁を拭う。
 前日は半分寝ていない。
 だが、昨年のように痛みで寝られないということではない。 
 痒みと不快感で眠れないのである。

 人前に出られないことを除けば苦痛それ自体は前回の1/10ほどでしかない。
 しかし、空港にいくとなるとためらいがある。
 人の目がどうにも気になる。
 何とか家人をピックアップしてスーパーマーケットへ。
 明日の認承式にはこの状態ではでられない。
 薬局へいき、マスクを2つ買う。
 1つは今日用に、2つ目は明日用に。
 先にも述べたがここではマスクをする人はいない。
 よって薬局にもマスクは見当たらない。
 店員に聞いてわかったのはここでは一種類のマスクしかおいていない。
 それは「手術用マスク」。
 しかしないよりはいい。

 後日の話だが、なんと日本食料品店の雑貨コーナーにはちゃんとマスクが置いてあるのである。


【 続く 】




【 うすっぺらな遺伝子 


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