オーストラリアフェアーの1階に変な空間がある。
休憩室という。
テナントが出ていったあとそこを「DAISO:ダイソー」が借りて休憩室として開放しているということである。
利益を生み出さない休息空間とは何か中途半端。
「家賃も高いだろう」にムダな心配をしてしまう。
おそらく思うにダイソーは左右のどちらかが出ていったときに合わせた形で店舗をオープンする目算なのだろう。
一室だけでは量販を目的とするには狭すぎる。
それをみこして、まずは一室のテナント契約をしたということである。
でも何もしないで閉鎖することはオーストラリアフェアー側としては許さないだろうから、まずは休憩室としたのだろうと思う。
同じフロアーの逆コーナー側にダイソウーは先日「2ドル80ショップ」をオープンさせて盛況である。
モノは日用雑貨一般である。
オーストラリアは猛烈なインフレ。
一方、日本は万年デフレ。
先進国は安いモノが開発途上国からどんどん入ってくるから、品物の値段はどんどん下落する。
モノがあふれればデフレになる。
先進国がデフレになるのは経済学的に理にかなっている。
ということは、オーストラリアというのは相当遅れた後進国ということになる。
なのに賃金は高い。
先日の話では最低賃金が日本の倍になるという。
いったいこんなことで、この国、やっていけるのだろうか。
当然なこととして、企業は耐え切れずにどんどん逃げ出す。
先日はトヨタが撤退を発表した。
もはやこの国では産業は育たない。
ボートとかヨットといった趣味産業しか残らない。
この国に将来はない。
でもこの国には未来がある。
将来というのは人が作っていくもの。
未来とはすで時間軸の向こうに存在するもの。
この国は食糧とエネルギーが自給できる稀有な国である。
まさに、ラッキーカントリー!
例えば中国は、この食糧とエネルギーが自給できないため、未来が暗い。
今はやたらとバラ色だが、何かにけつまずいたときにとんでもない事態がおこりうる。
オーストラリアにはその心配がない。
ありがたくも未来に対して安定的である。
だいたい、この国ロクなものがない。
雑貨などはすべて、メイド・イン・チャイナ。
自国で作れるのは、ペットフードぐらいなもの。
なにしろ、これは年間300万頭を間引きするカンガルーの肉が余っているのであるからいとも簡単。
野生の肉が豊富に余っている国など世界を探してもここしかない。
この肉、使い道がないので大半はペットフードになる。
ときどきソーセージになるらしいが。
とんでもない国なのである。
中国製のキャットフードを与え続けていたら、ネコが死んでしまった、というニュースがアメリカにあった。
ペットフードについてはオーストラリアは一流メーカーなのである。
ここで売られているあらゆるものの品質は日本でダイエーなどの量販店が流行っていたころの超むかしのレベル。
よって、誰も品質など期待していない。
だが、ダイソーは現代日本の品質基準をクリアーしたものを並べている。
品揃へもいい。
価格も安価。
100円ショップのモノを並べているのだから、値段がわかっている。
ちなみにいうと、スーパーマーケットの冷凍食品はプロダクト・チャイナが主流。
安いと思ったら、中国品とみていい。
みな安いから買う。
だが日本人はちょっと手がでない。
「抗生物質づけ」
というイメージが浸透してしまっている。
抗生物質を摂取し続けたら、いったいどうなるのだろう。
まだ、答えは出ていない。
中国人は赤ちゃんの粉ミルクに国産品は使わないという。
逆にオーストラリア人はその人体実験国になれるかもしれない。
肥満大国で抗生物質漬けだとどういうことになるのだろう。
中国のお金持ちが高額物件の住宅を買いまくっている。
中国人のオーストラリア市民権の取得も増大している。
息子がこの市民権を取得したとき、勤めている会社の社長が言ったという。
「パスポートで一番価値のあるのはジャパンだぞ、いいのか?」
この社長はカナダ人。
いずれにせよ今は中国を軸に世界は動いている。
この国が檜舞台から退く前に、引き出せるだけ金を引き出してしまえ、というのが欧州人の戦略。
彼らは思っている。
このまま中国が右肩上がりに進むはずはない。
何時かは壁にぶつかり、立止ざるを得ない。
その時期は結構早いかもと。
最後は欧州思想が勝つはずだ、と信じて疑ってはいない。
このインフレとデフレの差でダイソーはオーストラリアへの進出を加速させているのかも。
この差は間違いなく「価格破壊」を引き起こす。
日本の基準をクリアーした良品がジワジワと入り込んでいる。
いまのままではこの国、ズルズルと後退せざるを得ない。
この国は大きく変わらないといけない時期きているように思えるが。
物価が日本の倍、賃金も日本の倍、それで将来もやっていけるとは思えない。
でも、この国の未来は明るい。
同じく日本の将来も明るい。
メデイアは暗い日本を演出したがるが、外からみれば日本ほど明るい将来を持っている国はすくない。
少子化?
人が多すぎるから減らす方向に民族生態系が動いているだけ。
民族遺伝子には「経済問題DNA」などない。
あるのは「個体生存の法則」のみ。
増えすぎれば減る方向へ、減りすぎれば増える方向へと動く。
「生物自己保存の法則」があらゆるものの原点。
労働力がどうの、とかいうのは勝手な人類の思い込みだけ。
生物は生物原理で動く。
人間は生物ではない、というならそれはそれでしかたないのだが。
いっとき我が世を謳歌した韓国はいまほとんど明日に対する展望がない。
中国は今、その謳歌をしているときだが、いつまで続くかとなると暗い予想しか出てこない。
生態環境破壊で「成長大国」は確実に劣化している。
好き勝手に述べてきたが、果たしてそのウソ本当ということである。
ダイソーの進出ということにからんで今の、そして少し先にことを気楽に想像してみた。
【 うすっぺらな遺伝子 】
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