2013年2月4日月曜日

タスマニアタイガーの絶滅:原因はやはり人間



●オーストラリア、タスマニア(Tasmania)島ホバート(Hobart)の動物園で飼育されていたフクロオオカミ(1918年撮影、2013年1月31日提供)。(c)AFP/HO/TASMANIAN MUSEUM AND ART GALLERY



AFP BBニュース 2013年02月04日 16:42 発信地:シドニー/オーストラリア
http://www.afpbb.com/article/environment-science-it/science-technology/2924910/10195011

タスマニア島のフクロオオカミ、絶滅の原因は人間 豪研究

 【2月4日 AFP】
 オーストラリアに生息していたフクロオオカミ(別名:タスマニアタイガー)の絶滅について研究している豪アデレード大学(University of Adelaide)の研究チームは、絶滅の原因は病気ではなく人間にあったとする研究結果を英科学誌「ジャーナル・オブ・アニマル・エコロジー(Journal of Animal Ecology)」に発表した。

 豪州南部のタスマニア(Tasmania)島に欧州から移民がやってきた1803年にはまだ多くのフクロオオカミがこの島に生息していた。
 生存が確認された最後のフクロオオカミは同島のホバート(Hobart)にあった動物園で飼育されていたが1936年9月に死んだ。
 以降、野生での未確認の目撃情報はあるものの1986年に公式に絶滅が宣言された。

 フクロオオカミの絶滅は長年、犬の伝染病ジステンパーに似た病気に関係があるとされてきたが、今回、研究チームは病気が主要因ではないことを証明したと発表した。

 論文の主著者であるトーマス・プラウズ(Thomas Prowse)氏は
 「懸賞金がかけられた駆除だけではフクロオオカミは絶滅しなかったはずだとして未知の病気の流行に絶滅の原因があると考える人は多いが、われわれは謎の病気を持ち出さなくても1905年以降に起きた個体数の激減も含め、フクロオオカミの絶滅をシミュレーションできることを発見した」
と語っている。

 研究チームは複数の動物が接触した際の新しいモデルを用い、1830年から1909年にかけてフクロオオカミの駆除に懸賞金がかけられたことも含め、欧州から到来した牧羊業がフクロオオカミにどのような影響を与えたのか多面的に調べた。

 「人間による捕獲や移民が連れてきた何百万頭ものヒツジとの競争によってカンガルーやワラビーといったフクロオオカミの餌になる動物が減少したことによる間接的な影響を考慮したのもわれわれの研究の重要な点だ。
 われわれは欧州からの移民による負の影響はあまりに大きく、伝染病がなかったとしてもフクロオオカミは絶滅を免れなかっただろうということを示した」

 フクロオオカミは体は大型犬、頭はオオカミに似た肉食の有袋類で、背中にトラのようなしま模様があり、性格は用心深い。
 かつてはオーストラリア大陸からニューギニアにかけて広く生息していた。
 タスマニア島以外では、ディンゴ(野生のイヌ)がフクロオオカミ絶滅の要因となったと考えられている。

(c)AFP


 「幻の動物:タスマニアタイガー」
 「ツチノコ」は完全に創作された動物。
 しかし、タスマニア・タイガーは実存した動物。
 「マンモス死滅の原因は?」
 と、同じくらいに興味を惹かれるのはこの絶滅の原因。
 やっぱり「人間だったか!」
 
wikipediaから。



 フクロオオカミ(袋狼、Thylacinus cynocephalus)は、オーストラリアのタスマニア島に生息していた、哺乳類・フクロネコ目の大型肉食獣。
 1936年に絶滅。
 タスマニアオオカミの別名があるほか、背中にトラを思わせる縞模様があることから、タスマニアタイガーとも呼ばれる。
 有袋類ではありながらオオカミにあたるニッチを占めている、いわば「袋を持つオオカミ」であり、収斂進化の代表例としてしばしば取り上げられる。

 本種は400万年前にはじめて出現したが、フクロオオカミ科の他種の出現は中新世初期にまで遡り、1990年代前半からこれまでに少なくとも7種の化石が、オーストラリア、クイーンズランド州北東部のローンヒル国立公園(英語版)で見つかっている。
 見つかっている7の化石種のなかで最も古いのが2300万年前に出現したNimbacinus dicksoniで、それ以降の時代の同科の種よりは非常に小さかった。
  最大種はThylacinus potensで、タイリクオオカミほどの大きさにもなり、7種のうちでは唯一中新世後期まで生き延びた。
 更新世と完新世にかけては、本記事で扱うフクロオオカミが、多数ではないものの、オーストラリアとニューギニア全土に広く分布していたと考えられている。

 収斂進化の一例として挙げられる本種は北半球に生息するイヌ科の種と、鋭い歯や強力な顎、趾行性や基本的な体の構造など、様々な類似点を持っている。
 イヌ科の種が他所で占めているようなニッチ(生態的地位)を本種はオーストラリアにおいて占めているため、それぞれ似通った特徴を獲得したのである。
 それにも関わらず本種は、北半球のどんな捕食者とも遺伝的に近縁ではない

 単独またはつがいで行動し、日中は木や岩の影で過ごし、日が暮れてから狩りに出かけた。
 ワラビーなどの小型哺乳類を主に捕食していたと考えられている。

 もともとフクロオオカミは、オーストラリア大陸やニューギニア島を含めたオーストラリア区一帯に生息していたが、3万年前人類が進出してくると、人類やその家畜だったディンゴとの獲物をめぐる競争に敗れ、人類の到達が遅くディンゴの生息しなかったタスマニア島のみに生き残ることになった。
 この状況は、タスマニアデビルも同様であった。

 大航海時代が訪れ、ヨーロッパから入植者が住み着くようになると、彼らのヒツジなどの家畜を襲うフクロオオカミを目の敵にした。
 1888年から1909年までは懸賞金がかけられ、2,184頭ものフクロオオカミが虐殺されたという。
 1930年に、唯一と思われる野生個体が射殺され、次いでロンドン動物園の飼育個体が死亡し、絶滅したと思われたが、1933年野生個体が再度捕獲。
 ホバートの動物園に移されるも、1936年に死亡し、絶滅となった。

 それ以降も度々目撃情報があり、タスマニア大学の研究チームなどによる生存調査も実施されているが、確実な証拠はない。


 なにしろ「タスマニア」である。
 小学校の頃、、こんな風に言ったことがある人も大勢いるのではないでしょうか。
 「水金地火木土天海冥タスマニア」と。
 つまり、冥王星のはるか向こうの星。
 非常に遠いいところのことを「タスマニア」という。
 歌にもなっていた。
 「ここは地の果てタスマニア」。 
 実際はアルジェリアで替え歌なのですが。


 ちなみに同じような動物がいる。
 「タスマニア・デビル」
 デビルとは悪魔のことだから、こちらのほうがおっかなそうなのだが。

 でも実際はかわいい。




【 うすっぺらな遺伝子 


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